2008年1月27日日曜日

最初のシーン

最初のシーンを作ってみましょう。

Bishop3Dを起動し、メニューから「Create」 → 「Plane」を選択すると画面にPlane(平面)が作成されます。

次にこの平面に質感を設定します。

右下の「Plane0」にいくつかメニューが並んでいますので、「Texture」をクリックしすると予め設定されているテクスチャが選択できます。

ここでは「Silver_Texture」を選択してみます。

次に「Create」 → 「Sphere」を選択し球体を作ります。
平面に埋まったように球体が作成されたと思います。

Bishop3Dで作成したオブジェクトはすべて座標<0,0,0>に作成されるので平面の上に来るように移動しましょう。

移動するにはオブジェクトの操作アイコンを使用します。





基本的な操作は左から3番目の移動(translate)、回転(rotate)、拡大縮小(scale)で行えます。
全ての操作はx軸、y軸、z軸それぞれ独立しても行えますし、拡大は全ての軸に対して行うことも出来ます。

では右上のメニューで「Sphere0」が選択されていることを確認してから移動メニューをクリックします。

球体に3色の軸が表示されています。それぞれx軸(赤)、y軸(緑)、z軸(青)で表示されているので、y軸(緑)の矢印をつかんで上に持って行きます。

平面にめり込んでいない状態まできたらtexture設定です。

先ほどのPlaneと同様の操作でTextureを選択、今度は「Glass」にしてみます。












ここまでできたらレンダリングしてみましょう。
メニューのPOV-Rayアイコンの隣にある映画のカチンコ(clapperboard)をクリックします。



ちなみにPOV-RayアイコンをクリックするとPOV-Rayが起動します。
Render Job Finishedと表示されて今作ったシーンがレンダリングされたら成功です。
















これでが基本の操作です。

その他のオブジェクトを追加したり別のTextureやライトの位置、カメラアングルなどを工夫して他のシーンも作ってみましょう。

カメラや表示の移動はメニューのアイコンを使います。



クリックすると操作を選択できるので色々試してみましょう。

ワークフロー

POV-Ray、Bishop3D、Metasequoiaは状況や役割によって使い分けます。

私は主に、Metasequoiaで大まかなオブジェクトとシーンを作成し、POV-Ray形式で出力。

その後Bishop3Dで読み込んで微調整しながらライトたカメラアングル、テクスチャ作成を行いPOV-Rayでレンダリングという流れで作業を行っています。

最終的な画像はPOV-Ray側で保存形式や画像サイズ、アンチエイリアスの有無などを指定して完了です。

①Metasequoia → モデリング&シーン作成
②Bishop3D → テクスチャ作成&モデリング&シーン完成
③POV-Ray → レンダリング&保存

モデリングについては有機的な形状はMetasequoiaで行い、ソリッドモデルでのCSG(Constructive Solid Geometry)で作成できるものはBishop3Dで行うよう使い分けています。

CSGとは、box(箱)やsphere(球)など予め定義されている基本形状(primitives)を、くっつけたり削ったりして組み合わせてひとつの物体にすることです。

左の画像はPOV-RayのCSGで作成したものです。

Metasequoiaのインストール

Metasequoiaのインストールは国産モデラーということもあって他サイトが詳しいので、そちらに譲ります。
ダウンロードはこちらのサイト「metaseq.net」より行ってください。

Metasequoiaは比較的直感的な操作が可能なポリゴンモデラーで、フリー版とシェアウェア版があります。
フリー版では、独自形式以外でのファイル出力やプラグインの利用などの機能が制限されていますので、この際5000円支払ってしまうのもいいかもしれません。

ちなみにメタセコイヤではなくメタセコイアです。

これでモデリングからシーンビルド、レンダリングまで3DCG作成環境が整いました。

2008年1月26日土曜日

Bishop3Dの初期設定

Bishop3Dを起動してみましょう。

デスクトップのショートカットアイコンをダブルクリックして起動すると、モデラー画面になります。

まずは、初期設定を確認しましょう。

「Setting」 → 「Modeler」を選択して「POV-Ray」タブを開いてみましょう。

このタブでPOV-Rayがどこにあるのかを指定します。

通常は「C:\Program Files\POV-Ray for Windows v3.6\bin\pvengine.exe」になっているはずです。

「v3.6」はPOV-Rayのバージョンによって数字が異なります。

下の「Startup Delay」はBishop3DからPOV-Rayを起動する際に何秒間待つかを設定するところです。

POV-Rayの起動が遅い呼び出し出来ないので、念のため10くらいに設定しておきましょう。

通常は他の設定は変更しなくても大丈夫です。

Bishop3Dのインストール

続いてBishop3Dをインストールします。
こちらも簡単です。







まずBishop3Dのサイト「Bishop3D - POV-Ray Modeler and Animation Tool」へ行きます。


トップメニューの「Download」をクリックし、ダウンロードページより「Bishop3D 1.0.2.2 Beta setup package」をクリックします。


ダウンロードダイアログがでますのでデスクトップに保存します。


















ダウンロードが完了したらデスクトップのインストーラをダブルクリックしてするとインストールウィザードが起動しますので、「Next」をクリック。

ライセンス同意確認画面が出たら「I accept the agreement」を選択して「Next」をクリックしてください。















フォルダを作成するかどうか確認がでますので、「はい」をクリックして進めます。
これでインストールは完了です。










デスクトップにショートカットが作成されます。

POV-Rayのインストール

POV-Rayのインストールは簡単です。








POV-Rayのサイト「POV-Ray - The Persistence of Vision Raytracer」へ行きトップメニューから「Download」をクリックするとダウンロードページに飛びます。

ダウンロードページではWindows版、Macintosh版、Linux版のダウンロードが出来ますが、ここではWindows版のインストールをしてみます。

「Download 32-bit (10 MB) via the web」をクリックするとダウンロードが始まります。ftpでダウンロードしたい場合は「via FTP」を、64bit版をダウンロードしたい場合は「Download 64-bit (9.9 MB) via the web or via FTP」でhttpかftpを選んでクリック。

ダウンロードのダイアログが出るのでデスクトップに保存をします。





ダウンロードが終了するとデスクトップに「povwin36.exe」(36はバージョンによって数字が変わります)があるのでダブルクリックします。

インストーラが起動しますので、ライセンス同意の項目で「I Agree」を選択したら「Next」で進んで下さい。

















インストールが完了するとダイアログが出ますので「Finish」をクリックすればインストールは無事完了です。

デスクトップにPOV-Rayのショートカットが作成されます。

POV-Rayとは

POV-Ray (Persistence Of Vison Raytracer - ピーオーヴィーレイ、ポブレイ)は多くのプラットフォームで利用できるオープンソースのレンダリングソフトウェアです。

レンダリング(Rendering)とは、3DCGなどを作成しする際にライトやカメラの位置、物体の形状などの座標、頂点情報や、質感(Texture テクスチャ)情報(色、反射、屈折など)を計算して一枚の絵にすることです。

つまり、WindowsやMacintosh、Linuxなど様々なOSで利用できるフリーの3DCG作成ソフト、ということです。

私が初めてPOV-Rayに触れたのは6年前くらいで、当時初めて購入したMacintoshで3DCGをお金をかけずに出来ないものかと色々探していました。
3DCG作成ソフトが既に比較的安価になっていたものの、学生だった私にはやはり高価だったことと、右も左も分からない自分が何を買えばいいのか分からない、購入したところで続くのかも分からず足踏みしていたのです。

Maya、3dsMax、LightWave3Dや国産のShade(比較的価格が安い入門版がありました)などの情報をインターネットで見ているうちに六角大王というフリーのモデリング(Modeling)ソフト(物体の形状を作るソフト)を見つけました。

早速ダウンロードして使ってみると素人の私でもすぐに慣れて色々な形状を作ることが出来るようになりました。しかし、「六角大王」はオブジェクトの形状を作ることは出来てもレンダリングをして一枚の絵にする機能がついていなかった為再びインターネットで探しているときにPOV-Rayに出会ったのです。

そこから独学(といってもインターネットで色々情報を得ていましたが)で調べていくうちにハマってしまったわけですが就職を機に時間がなくなり3DCGを作る時間もなくなっていきました。

現在、再び3DCG熱が再燃し新たに趣味としてまったりとやってみようと思いBlogにしました。
当時はPOV-Rayの日本語関連サイトも賑わっていたように思いますが、閑散としていますし得られる情報も少なくなっています。

このBlogでは製作途中のものを自分のメモ的にアップしたりするだけでなく、私のように初心者の方にPOV-Rayの使い方などを少しでも分かりやすく解説できればと思っています。

主に使用するソフトは以下の3つです。
この3つがあれば、モデリングからレンダリングまで3DCG作成に必要な工程は一通り行えます。

・ POV-Ray → レンダリング
・ Metasequoia(メタセコイア) → モデリング
・ Bishop3D(ビショップ3D) → シーンビルド(カメラ、ライト、テクスチャ設定)

ちなみにPOV-Rayと統合される予定のMorayは私の環境ではOpenGLエラーで起動できませんので使用できません。